フワーレンさま社務所

ダイスを握ってGloranthaを旅しよう。

僕のRPGライフ年代記02:ファーストコンタクト編

 ついにその存在をつきとめ、初めてのRPGを手にするまでのこと。
◆ゲームブック大好きっ子

 ゲーセン通いに明け暮れた中学生時代であったが、中学2年頃にゲームブックブームというものが到来した。東京創元社のナムコゲームブックシリーズとか(第一弾のゼビウスがユニークだった)、社会思想社のファイティングファンタジーシリーズとか(地獄の館がマゾかった)、友達ととっかえひっかえ授業中や放課後とかに遊んでいた。
 で、ナムコ信者にしてドルアーガシリーズ崇拝者の僕は当然のごとく、鈴木直人の「ドルアーガ3部作」に強い衝撃を受けたわけで、ここでヒロイックファンタジーの世界観とロールプレイングゲームというものが(どういう物なのか全然わかってないけど)憧れを持って脳裏にとどまることになる。

◆RPG誌上ライブ「ロードス島戦記」

 その頃は他にもマイコンブームというものも到来していたが、まぁ僕にはあんま関係なかった。そりゃあファミコンでさえ持ってないのにマイコンなんて雲の上だしね(→けれどパソコンサンデーってテレビ番組は見てたり、ベーマガのスーパーソフトマガジンとかログインのファミコン通信とかゲーメストとかは読んだりしていた)。
 中学3年の3学期、友達が角川の「月刊コンプティーク」のとある記事を切り取って持ってきてくれた。それこそがあのロードス島戦記のリプレイ連載で、システムはD&D。リプレイという言葉はまだなく、たしかRPG誌上ライブと謳っていた。
 かなり興味津々ではあったが、この時点ではD&Dという製品がどんな物でどこで手に入るのか等ちんぷんかんぷんだった。

◆名古屋の名店「レッドバロン」

 そんな頃、以前から近所にあるその存在を知ってはいたけれど、模型店としては相当に風変わりな店(というのが当時の僕の認識だった)なのであまり立ち寄ったことのない「ホビープラザ・レッドバロン」へふらっと入ってみたことがあった。
 そこでなぜだかドラゴンの傑作メタルフィギュアが目に止まった。英国Citadel Miniatures/Games WorkshopのD&D用公式メタルフィギュアシリーズの「Red Dragon」と、米国Grenadier ModelsのMasterpiece Editionsシリーズの「Death Dragon」。

 ‥‥‥これを見て何かがはじけた。

 その直後くらいに移転して立派な店構えになったレッドバロンで、ついに新和版D&D赤箱を手に入れた。
 この全国的な有名店が近所に存在していた幸運は計り知れず、以後僕のRPGライフに欠かせないお店になったことは言うまでもない。後に知り合うことになる名古屋のRPGファンのほぼ全員がこの店を利用している。
 なお、1990年代後半に、レッドバロンは坂崎店長の体調不良(と確かご本人かダイレクトメールかで伺ったような覚えがある)で惜しまれつつ閉店することになってしまった。本当に悲しかった。
 当時は全然興味なかったのだが、ヒコーキ模型大好きっ子となった今では、店名が示す通りヒコーキ模型の名店でもあったレッドバロンは僕にとってもっと楽しめるお店であったに違いないのに。
 今、店長ご家族はお元気でいらっしゃるだろうか。